この記事では、子どもから大人までを魅了する「ボンボンドロップシール」の人気の理由や、教育的な価値についてやさしく解説します。
るなちゃん、最近の小学生の間で『ボンボンドロップシール』って知ってる?
うちの娘が夢中になっててさ
え!聞いたことある!
インスタでよく見かけるけど、詳しくは知らないかもぉ。
どんなのなの?
振るとシャカシャカ音がするし、見てるだけで癒やされるんだよ。
娘に色々教わったんだけど…これがなかなか奥が深くて。
ちょっと見せるね
わあ!可愛い!これ、触るとぷにぷにしてる!
私も欲しくなってきたぁ…
今回は、娘に教わった「ボンボンドロップシール」の世界と、なぜこれほどまでに子どもから大人まで夢中になっているのか、その魅力をお伝えします。
ボンボンドロップシールって何?1300万枚突破の社会現象
「ボンボンドロップシール」は、大阪のファンシー文具メーカー「クーリア」が2024年3月に発売した、ぷっくりと立体的な透明感のあるシールです。まるで飴玉のようなツヤツヤとした見た目が特徴で、発売からわずか1年あまりで累計出荷数1300万枚を突破する大ヒット商品となりました。
参考:Woman type「2025年大ヒット商品『ボンボンドロップシール』開発の裏側」
この人気ぶりは業界の枠を超え、『日経トレンディ』の「2025年上半期ヒット大賞」を受賞するなど、文具業界を超えた社会現象となっています。
品薄状態が続く理由
2025年12月現在、ロフトやハンズなどの文具店、キデイランドやヴィレッジヴァンガードなどの雑貨店、ドン・キホーテといった量販店で販売されていますが、大人気による品薄でほとんど実物を見かけなくなっている状況です。
ある小学4年生の娘を持つ母親は「娘がお出かけする度にシールをねだるようになり、最初は買ってもらったシールをシール帳に貼って眺めているだけでしたが、やがてシール帳を持って遊びに行くようになり、友達とシール交換した『戦果』を報告するようになりました。しかし、夏前から品切れ続きで、最後に売っているのを見かけたのはもう2〜3か月も前」と語っています。
なぜここまで人気に?「平成女児」が牽引するブーム
実は、このブームを牽引しているのは小学生だけではありません。かつて「シール交換」に夢中になった「平成女児」世代の大人たちが、SNSで大きな反響を呼んでいるのです。
「平成女児」とは?
「平成女児」とは、平成生まれ・平成育ちの女性という意味ではなく、「平成時代に流行したコンテンツや文化を、堂々と楽しむ女児マインドを持つ人」を指します。この言葉は2024年の新語・流行語大賞にもノミネートされました。
購買者は子どもだけでなく、平成育ちの成人女性が目立ちます。2000年代初頭に「シール帳」を持ち歩き、友達とシール交換に明け暮れていた当時の小学生たちが、今は購買力のある20代〜30代になっており、かつてお小遣いを握りしめてファンシーショップに通った彼女たちが、今度は「大人買い」する熱狂が生まれているのです。
Instagramで3.6万件超の投稿
Instagramでは「#シール帳」の投稿数が3.6万件を超え、SNS上でも大きな盛り上がりを見せています。特に、スマホケースに貼ったり、ネイルアートのパーツとして使ったりするなど、自由なアレンジが広がっており、ボンボンドロップシール公式Instagramは約3万人のフォロワーを抱えています。
キャラクターコラボが決定打
2024年12月、サンスター文具との共同開発による「キャラクター版権商品(ディズニー、サンリオキャラクターズ、スヌーピーなど)」の発売が決定打となりました。もともと人気のあるキャラクターたちが、ボンボンドロップシールの姿になったことで、認知が一気に拡大し、SNSでの拡散スピードが桁違いになったのです。
子どもの成長を育む「シール交換」の教育的価値
ぴよ:「でもさ、るなちゃん。シール交換って、ただ可愛いものを集めるだけじゃないんだよ」
るな:「え、どういうことかなぁ?」
ぴよ:「実はね、教育心理学的にもすごく意味があるらしくて。娘の先生から聞いたんだけど」
宮崎公立大学教授が語る「共同注意」の効果
教育心理学を専門とする宮崎公立大学の野崎秀正教授は、世代を超えたシールブームについて、親子間での「心の交流」につながると話しています。
親子で同じものを見て感情を共有し、相互理解を深めることを、心理学では「共同注意」と言います。具体的な「シール」というものを媒介としてやっていることが、非常に良いことではないかと考えられています。
臨床心理士が解説する「社会的スキル」の発達
臨床心理士・公認心理師によれば、シール交換という遊びの中には、他者とコミュニケーションをとる上での重要なスキルがたくさん詰まっています。
- 交渉をする:「これとこれ交換してくれる?」
- 主張をする:「このページのやつは交換できるけど、こっちはお気に入りだからダメ」
- 共有して楽しむ:「これかわいい!」「え、何これ珍しい!」
時には、ちょっとした衝突が起きて口論になりながらも話し合いをするといった場面も起こります。これらは発達心理学でいうところの「社会的スキル」にあたります。遊びの中でごく自然な経験を通して身に付くということが重要なポイントです。
るな:「へー!ただのシール交換が、そんなに深い意味があるんだねぇ」
ぴよ:「そうなの。『価値』の不確かさに初めて正面から向き合う機会でもあるらしいよ」
「価値」を学ぶ最初の機会
シールの大きさやかわいさ、ラメが入っているかやぷくぷくしているかによってシールの価値づけが行われますが、この価値づけに基準は無く、個人の趣味や思い入れや愛着によって価値は揺れ続けます。シール交換は互いの価値づけを推し量り合う心理戦でもあるのです。
ぴよ:「うちの娘も、最初は失敗してたよ。レアなシールを安易に手放して後悔したり」
るな:「あー、それ分かる気がするなぁ。大人でもありそうじゃない?」
デジタル疲れを癒やす「手触り」と「音」の力
るな:「でもさ、ぴよちゃん。なんで今、シールなの?スマホでいくらでも可愛い画像見れるのにさぁ」
ぴよ:「それがね、逆だからこそなんだって。デジタルに疲れてるから、アナログの温かさが刺さるみたいだよ」
ボンボンドロップシールの魅力は、視覚だけではありません。指先でシールの膨らみに触れると、ぷにぷにとした立体的な感触が伝わり、振るとビーズの微かなシャカシャカという音が聞こえます。
スマホの平らなガラス面を滑らせる日常の中で、こうした「五感で楽しむ世界」は、ささやかな心のデトックスになっているのです。
親子で楽しむ時の注意点
るな:「でも、トラブルとかないのかな?子ども同士だと揉めそうだよねぇ」
ぴよ:「それが一番心配だったんだけど、先生や他のママから聞いたコツがあってね」
トラブル予防の3つのポイント
1. シール帳を2冊に分ける
- 「交換してもOKなシール交換用シール帳」
- 「絶対に手放したくないコレクション用シール帳」
2. 事前にルールを確認
- 「後で気持ちが変わっても、約束して交換したんだから返さないよ」
- 「人によってシールの価値は違うから、お互いの気持ちを大切にしながら交換しようね」
3. 過度な介入は避ける
- 子どもが「シールを買ってほしい」と言う前に親が準備するのは、子どもの創造性や問題解決能力の成長を妨げる可能性があります
芸能界にも広がるブーム
このシールブームは芸能界にも広がりを見せています。タレントの田村淳は娘2人とシール集めで盛り上がり、仲里依紗や田中みな実、あのちゃんらもシールにハマっていると発信しています。
参考:集英社オンライン「田中みな実、あのちゃんら大人もガチ参戦」
まとめ:小さなシールに宿る大きな魔法
時代と共に、流行の形は変わります。でも、キラキラしたものに心ときめかせ、それを誰かと分かち合いたいと願う心は、JSも、20代も、そして私たち世代も変わりません。
もし、あなたのお子さん(あるいは友人)が手のひらの上の小さなドロップを見せてくれたら。「そんなもの」と笑わずに、ぜひ一緒にシャカシャカと音を鳴らしてみてください。そこには、慌ただしい日常を忘れさせてくれる、優しくて温かい魔法が宿っているはずですから。
るな:「話聞いてたら、私も欲しくなってきたぁ!今度こぴよちゃんと一緒にシール交換してみたいな」
ぴよ:「いいね!娘も喜ぶと思う。るなちゃんみたいな大人が興味持ってくれたら、娘も嬉しいはず」
るな:「じゃあ、まずは私もシール帳作るところから始めよっかなぁ。100均で探してみる!」
ぴよ:「あ、でも100均は売り切れてること多いから、雑貨屋さんも見てみるといいよ」
最後まで読んでくれてありがとう!
また気になるの、見つけたら紹介するね!

